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やまと在宅診療所 大崎

院長

  • 大藏 暢
  • インタビュー

地域医療プロデュース

「在宅診療所」から「地域創生カンパニー」へ

これからの高齢者医療

米国での老年医学研修では、医学知識や技術の修得だけでなく、他の職種と連携して高齢患者さんの多様なニーズに対応することが重要視されていました。高齢患者さんでは身体症状(医学的問題)の背景に心理的問題や社会的問題があることが多く、医学的アプローチだけでは限界があるからです。医師に求められる能力も、生活視点やコミュニケーション能力など幅広くなります。複雑なケースについては、カンファレンスなどで問題の解決をこころみますが、チームメンバーがそれぞれの持ち味やリーダーシップを発揮できるようなコーディネーションを求められることもあります。

異次元チームケアから地域創生へ

僕がめざす密度の濃い質の高い多職種連携は都会では難しいと感じています。人口密度が高いせいか訪問看護ステーションをはじめ介護事業所などのサービス提供者があまた存在し、患者さんごとにチームメンバーが違うためにコミュニケーションの量が不足しがちです。地方ではサービス事業所の数が少ないのである程度固定したチームメンバーで活動できるので、より深い連携ができるはずです。 現在、地域でのチーム作りのためにオープンメディカルコミュニティーというコンセプトのセミナーや事例検討会を行っています。多職種のチームメンバーから、それぞれの専門的視点からの意見がでてくる雰囲気づくりには気をつかいます。個々の事例を検討することによって地域の課題も見えるようになり、最近では行政とも定期的にミーティングを行っています。

今後、日本中の地方が消滅都市となる可能性があり、なんとかしないといけないと思っています。「やまと」の医師が自治体の行政アドバイザーとなってその地域の医療づくりに積極的にかかわっています。個々の事例から地域の課題を抽出し、その解決にも関わることで、住民の皆さんが安心して幸せに老い、生き終えることができる地域づくりをライフワークとしています。このような地方での活動を都市から循環する働き方で実現させたいのです。

やまと在宅診療所 大崎

院長

大藏 暢

1995年富山医科薬科大学(現富山大学)卒業。王子生協病院や聖路加国際病院での研修を経て、2001年に渡米。ミシガン大学で高齢者医療を学び、2009年に帰国。2016年より宮城県大崎市にあるやまと在宅診療所 大崎院長。「日本一そこで老い、生き終えたい村づくり(プラチナタウン計画)」をライフワークとする。総合内科専門医。老年病専門医。