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やまとプロジェクト代表

医療法人社団やまと 理事長

  • 田上 佑輔
  • インタビュー

医療課題解決

新しい医師の働き方

都市⇆地方の循環―地域医療の課題に取り組む

地方の医師不足に対して医学部新設や医師を増やす以外にできることがあるのではないか。大学が地方に医師を推薦する、紹介会社が医師を紹介する以外に地方の医療に興味を持ち自分ができることを探している医師がいるのではないか。そのような想いから震災後のご縁もあり約7年間、地方と都市を循環して診療を続けてきました。地方では専門医が取れない、教育研修を受けることができない、家族が地方での生活を希望していないという理由があるならば、週に1回から短期の形で、地方で働きたいという人はいると思います。さらに、地方勤務の中で都市の医師が地域医療に関わり、コミュニケーションをとることがささやかながら地方創生に繋がるのではないかと考えています。

そこには地方は医師の数が足りるだけでいいのか?というもう一つ踏み込んだ課題を感じているからです。実際に派遣や紹介で、地方で働く医師はいますが地方では医師数が足りない以上に、危機感を感じる理由の一つとして、医療人材の流動性の低下と停滞感にあると思います。その点に関して私たちは異質な人が普段から混ざり合うダイナミズムに価値があると考え、循環する医師は診療以上にそれぞれの専門興味を生かして地域の人たちと一緒に教育や研究、コミュニティー作り、IT開発など地域医療課題にも参加してもらっています。

循環型医療を支える仕組み

一方で、診療の医師が変わることで患者への責任を蔑ろにしてはいけないとも思って運営してきました。医師が患者を把握するのと同時に具体的には、スムーズに診療に参加でき患者把握ができるようにクラウド型電子カルテを利用し、診療アシスタントが新しい診療所での慣れない診療業務をサポートします。さらに毎日カンファレンスを行い看護師が情報把握、地域連携を行うように役割も変えチーム医療という観点で連続した診療の質を担保に努めています。

私たちは今までの経験を生かし、医師の働き方を変えて都市⇆地方への循環する医師の働き方モデルを医師不足、地域医療再生の一つの解決策として提案したいと考えています。

やまとプロジェクト代表

医療法人社団やまと 理事長

田上 佑輔

熊本県出身。東京大学医学部卒業後は千葉県健国保旭中央病院の研修医を経て東京大学医学部付属病院腫瘍外科に入局。東日本大震災での災害医療ボランティア活動を機に2013年に宮城県登米市と東京にやまと在宅診療所を創設。毎週登米と関東を行き来し、診療以外にも地域住民や行政と関り、登米市の地域包括ケアアドバイザーを務める。各地でこれからの在宅診療・地域医療についての勉強会、講演を行っている。